みつばち百科 | みつばち百花

2010.03.01 by Lazy Bee

 クセがなくて、濃厚で、品がよくて、コクがあって、まさに柿の甘さがハチミツになったような感じです。
玉川大学ミツバチ科学研究施設編纂の「蜜源植物」によると、柿は雌花と雄花があるけれど、単為結果力を持っていて、必ずしも花粉がつかなくても実をつけることができるとあります。ところが、この力が弱い富有柿などは受粉が必要で、ミツバチたちの出番!というわけです。広範囲で柿の栽培を行っている地域では、ミツバチが導入されているとあります。
柿の花は、咲いている期間が短いこともあり、ハチミツはかなり貴重なもの。これは友人からおみやげにもらった富山市の水島柿のハチミツです。

ずーっと昔、砂糖が貴重品だったころは、柿が甘味に利用されていました。

岡山県奥津町の郷土食をまとめた「わしら こんな風に食べよった 先人の知恵に学ぶ」には、「渋柿あんこのまんじゅう」というのが掲載されています。すり鉢で渋柿の熟したものをすりつぶして、小豆の煮たものを加えて煮ます。それを丸めて、上新粉の皮で包んだものです。これと同じようなまんじゅうを新潟県で食べたことがあります。かなりほんのりとした甘さでした。
この冊子には、これ以外に、すりつぶした柿に玄米を混ぜたり、はったい粉(麦を炒って、ひき粉にしたもの)を混ぜたりしただけのおやつも掲載されています。

私は干し柿も大好きで、柿がなっているのを見ると、「ああ、干したい」とつい思ってしまいます。というのは、最近は庭木などに植えられているものは、そのままにされているのをよく見かけるからです。地元の人に聞くと、木から採るのが大変だそうです。これも高齢化の影響だとか。

柿収穫応援をしたら、できた干し柿をくれるかなあ。
でも、木登り、得意じゃないし・・・

まあ、いずれにしても、ミツバチさんたちががんばってくれたから、りっぱに結実したというわけです。

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