もみの木のハチミツ
モミの木のハチミツがあるのはご存知ですか?ハチミツ専門店などには売られているのですが、珍しく、そして高価な一品です。
ハチミツは、一般的には花の蜜を集めたものですが、モミの木のハチミツは、樹液を集めたものなんです。それも、なんとビックリ、アブラムシが集めた樹液の押収品!
ハチミツは、一般的には花の蜜を集めたものですが、モミの木のハチミツは、樹液を集めたものなんです。それも、なんとビックリ、アブラムシが集めた樹液の押収品!
アブラムシは、樹液を集め甘露という甘い蜜を出します。なぜなら、自分たちの面倒を見てくれるアリにあげるため。アリはその代わりに、アブラムシの天敵テントウムシを追い払ったり、アブラムシの体を掃除してあげたりします。アブラムシとアリは甘露を媒介に、いわゆる「共生」しているんですねー。そこへミツバチ君登場、甘露をかっさらってハチミツにするわけです。ハチさんはちゃっかりものであります。(ま、そのハチミツを横取りする人間はさらにちゃっかりものですが・・・)
モミの木のハチミツを多く生産するドイツでは、モミの木は暮らしにとても身近な木。クリスマスツリーにモミの木を使うのもドイツが発祥だとか。モミの木のハチミツを昔から使っているクリスマスのお菓子もあるようです。新大陸が発見されるまで甘味料と言えばハチミツだった時代、ドイツでは、養蜂のために針葉樹(おそらくモミの木も多かったでしょう)がたくさん植林されたそうです。「蜜源と言えば野花や広葉樹」をイメージする私たちからすれば、なんか不思議ですね。土地変われば、蜜変わる、です。